教育学部は先生になりたい人が行く学部だから、卒業した学生の多くは教員として働く。
そんなイメージを持たれている方も多いかと思います。
確かに、高い教員就職率を誇る大学も全国にはあります。
しかし、多くの大学が教育学部卒業後の進路がそのようになっているかというと、実はそんなことないんです。
その代表的な例が早稲田大学の教育学部です。
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他の教育学部を擁する大学と違って“教員免許の取得を卒業要件としていない”点が大きな特徴と言えます。
大学HPの教育学部学部長の挨拶にも、
「小さな総合大学のようなこの学部では、教員免許を取得して教員になることができるのはもちろんのこと、調べ・学び・考え・教え・伝えるという広い意味での〈教育〉に関わる知見と、高度に専門的な学識を身につけて、広く社会に貢献し、また学問の発展に寄与することができる力を得ることができます。」
という記載がありました。
文系・理系にわたって7学科7専修からなり、
〇教育学科
教育学専攻 教育学専修
教育学専攻 生涯教育学専修
教育学専攻 教育心理学専修
初等教育学専攻
〇国語国文学科
〇英語英文学科
〇社会科
地理歴史専修
公共市民学専修
〇理学科
生物学専修
地球科学専修
〇数学科
〇複合文化学科
と、多様性に満ちた教育環境を形成していることから
- 文学部
- 文化構想学部
- 社会科学部
- 商学部
と学部間併願する受験生が毎年たくさんいます。
そんな教育学部ですが、近年の免許取得率は15~20%ほどで取得しても教員採用試験を受けない学生も多いと言われているんです。
その証拠に、卒業生の進路を確認すると
・情報通信:19.1%
・専門サービス:16.0%
・メーカー:14.3%
・金融:11.5%
…と続き、教員とは全く異なる業界・職種に就職する人の割合が大半を占めていました。
では卒業生の教員の割合はどれくらいかと言うと
・教員:5.8%
と、意外にも毎年10%を切る数値となっています。
※その他の教育業界への就職も4.7%と低い数値です。
この数値を見て驚いた方も多いのではないでしょうか。
このように、学部内容と就職先の業界・職種が大きく異なるケースは少なくありません。
「早稲田大学への入学のチャンスを増やしたい!」
「教員になる予定はないけど、教育学の授業にはちょっと興味がある!」
という方がいたら、併願先の一つとして検討してみても良いかもしれませんね。