今回は学習への集中力を最大限に高め維持するのに有効なテクニックである“ポモドーロ・テクニック”についてお話をしていきます。
生産性がグングン上がる!「ポモドーロ・テクニック」って知ってる?
これは1980年代にイタリア人のフランチェスコ・シリロによって考案された時間管理術です。
やり方は非常にシンプルで、タイマーを25分に設定しその時間徹底して勉強に集中するというもので、25分経過した後は5分休憩しこのサイクルを繰り返していきます。
実際に東京大学 池谷教授によっておこなわれた記憶力の研究でも、ポモドーロ・テクニックを使って休憩しながら勉強したグループの方が、使わずに勉強したグループより約20%成績が良かったという結果が出ています。
いつ終わるか分からない状況で勉強を続けるよりも、短い時間に集中して全力を出す方がはるかに効率的という話を耳にした方も多いのではないでしょうか。
また、定期テストや模試成績で苦戦してしまっている中高生の特徴の一つとして学習に取り掛かるまでに時間がかかる場合が多いことが挙げられます。
「25分だけとりあえずやってみよう!」
と考えることで、勉強のハードルが下がって行動も起こしやすくなりそうですね。
タイマーについてですが、スマホのアプリではなく100均のタイマーなどを使うのがオススメです。
この時、スマホに限らず勉強の邪魔になりそうなモノは最初に机から取り除くことが重要になります。
スマホは視界に入るだけで、
「通知、来てないかな?」
「SNSでいいねついているかな?」
と気になってしまい集中力を奪うので、通知を切ってカバンの中にしまって勉強に取り組みましょう。
1つの課題を達成しないうちに別の課題へ切り替える(スイッチする)と、集中力が30~40%低下するという結果がミシガン大学の研究でも出ているそうです。
これは“スイッチング・コスト”とも呼ばれており、つまり勉強中にスマホを1回触るたびに集中力が30~40%ほど低下しているということになります。
そう考えると、邪魔になりそうなものは机の上に置かないことが重要だとよく理解できますね。
そして効率的に勉強をしたいなら休憩は必須です。
ポモドーロ・テクニックでは25分ごとに5分間の休憩をとることを勧めています。
集中して覚えた内容はいったん短期記憶として保存され、休憩している間に整理され長期記憶に保存されるからです。
人間は休憩している間に記憶されていくため、休憩せずにひたすら勉強を続けても記憶には残りにくく学習効率は落ちる一方なので気を付けましょう。
実はこの休憩中の時もスマホはなるべく触らない方が良いとされており、休憩中にスマホをいじると脳が回復しないということが研究で分かっています。
スマホを使うことで休憩が休憩になっていないって考えると、スマホ依存は大学入試においてとっても怖いですね。