“ちょっと大変だけど実力のつく大学です”
をモットーの1つにしている大学が、群馬にあります。
なんか可愛いですよね、応援したくなります。
それが群馬県最古の私学で130年以上の歴史を持つ、共愛学園前橋国際大学です。
地方の私立大ということであまり注目はされていませんが、実は高い評価を得ているんです。
その証拠に、朝日新聞が毎年出版している大学ランキング2021では
学長からの評価ランキング
“教育面で注目されている大学で4年連続5位!”
“注目する学長がいる大学で5位!”
と、全国の難関大をおさえ上位ランクインを果たしています。
そんな共愛学園前橋国際大学の歴史を今回は見ていきたいと思います。
キャッチコピーは「地域の未来は私がつくる。」
前身は1988年に開学した共愛学園女子短期大学で、4年制大学に改組するタイミングで男女共学化を図り、1999年に共愛学園前橋国際大学が開学しました。
日本で最初の国際社会学部ということで、大学としては全国から受験生が集まると期待を寄せていたようです。
しかし、全国的な認知どころか開学してすぐに定員割れを起こしてしまうんです。
進学相談会などで、高校生から「国際社会学部と言われても何を学ぶのかよく分からない」といった声も挙がっていたようです。
ちなみに、開学以来ずっとこの国際社会学部のみの学部設置となっています。
ではそんな状況をどうやって打破したのか、気になりますよね。
まず、少しでも学習内容を分かりやすくするため2002年より学部内にコース制を導入しました。
現在は、
英語コース
国際コース
情報・経営コース
心理・人間文化コース
児童教育コース
の5コースを設置しています。
次に、資格による特待生制度を実施しました。
英検2級等の資格取得者に対して授業料を免除するというもので、これにより今まで来なかった受験生の層を取り込むことに成功したと言えます。
今でも共愛学園前橋国際大学では資格特待生/入試特待生/小中高教員志望特待生/GIA(Gunma Innovation Award)特待生といった様々な制度を設けています。
また、学生の質の低下をなくすために推薦入試で評定平均を下げることもしませんでした。
こうした定員割れを起こす大学では、生徒を増やすために推薦・AO入試の評定を下げるという手法を使うところが多いのですが、入試の易化は大学教育の質低下を招くという考えのもと評定を下げませんでした。
そして何より、教職員が一丸となって大学経営に参画したことが大学の活性化に大きく繋がった最大の要因と言えます。
共愛学園前橋国際大学では教職員全員がスタッフ会議に参加して、その一人ひとりが経営に携わりました。
ここまで出来たのには、大森昭生学長の強い思いがあったからだと思います。
学長は、東大や早慶と競うつもりはなく地域の学生を育て地域にお返しするという大きな役割を果たしていきたいといった言葉を口にしています。
教授をはじめとした大学教職員の、学生の成長を全力でサポートする姿勢が垣間見えますね。
決して妥協しない学びへの姿勢が、大学のキャッチフレーズでもあるちょっと大変なところと言えます。
4年間を通じて、少人数制クラスならではの参画型・体験型の授業で実践力やコミュニケーション能力を養成し、大学の掲げる共愛=共生の理念(社会と共に生きるチカラ)を育んでいきます。
実際には3割の授業が10名以下の少人数の学修で、7割以上の授業がアクティブラーニングを取り入れた主体的・能動的な学びとなっています。
そして、そんな学長の思いと大学教職員の努力が実を結び、この数年で偏差値は大きく上昇しました。
2015栄冠めざして 偏差値35
2020栄冠めざして 偏差値50
現在は地元群馬の高校教員からも強く支持されており、国公立大の群馬大学や群馬県立女子大学、高崎経済大学の併願先として考える受験生も多くなりました。
また、卒業時には9割を超える学生が、「チカラがついた」と実感してくれています。
地域に必要とされる大学となった今、更なる変化と成長に期待です。