定員管理の厳格化の動きで私立大の合格者数が軒並み減っていることから、首都圏の各大学も難易度が大きく上がっていることは周知の事実だと思います。
では実際に偏差値はどれ程上がっているのかについて、今回は1月に試験が実施される女子大に焦点を当てて見ていきたいと思います。
数年前には女子大は人気が下がり凋落したなんて声もありましたが、試験日程も早く定員厳格化で受験生の安全志向という観点からもここ数年で好調な出願状況と言えます。
そして男子より女子の方が安全志向も強く、推薦・AO入試でも受験生が例年以上に多く集まっているため、そこでの合格者が一般入試の募集定員を圧迫している大学も少なくありません。
これは女子大に限ったことではなく、小規模なところでも意外な大学が一般入試で合格者数が激減していたりします。
また、女子大は実就職率も高く、就職へのサポートが手厚いことも受験者増加の要因の一つと考えられます。
最近ではビジネスで通用する力を養うための学部を新たに設置する女子大もあります。
短大でも人気・難易度ともにトップを走ってきた青山学院女子短期大学が2019年度以降の募集を停止してから、さらに女子の4年制大学志向も加速しているように感じます。
女子大は復調の兆しを見せており、人気・難易度と高まっているのが現状と言えます。
ここで挙げられた女子大が、3年前にはどのくらいの偏差値だったか気になりますよね。
いくつか、1月入試の学部学科をピックアップしてみましょう。
参照元:2016栄冠めざしてvol.3
跡見学園女子大学文学部人文学科(A方式)
BF
跡見学園女子大学観光コミュニティ学部観光デザイン学科(A方式)
35.0
共立女子大学文芸学部文芸学科(全学統一方式)
42.5
共立女子大学国際学部国際学科(全学統一方式)
42.5
駒沢女子大学人文学部人間関係学科(A日程)
BF
駒沢女子大学人文学部心理学科(A日程)
BF
昭和女子大学人間社会学部心理学科(A日程)
50.0
昭和女子大学グローバル学部ビジネスデザイン学科(A日程)
47.5
東京家政大学人文学部英語コミュニケーション学科(1期)
40.0
東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科(1期)
50.0
これらの大学、今ではどれくらい偏差値があがっていると思いますか?
実はびっくりするくらい偏差値が上がっています。
参照元:2019栄冠めざしてvol.3
跡見学園女子大学文学部人文学科(A方式)
BF→45.0
跡見学園女子大学観光コミュニティ学部観光デザイン学科(A方式)
35.0→47.5
共立女子大学文芸学部文芸学科(全学統一方式)
42.5→55.0
共立女子大学国際学部国際学科(全学統一方式)
42.5→52.5
駒沢女子大学人文学部人間関係学科(A日程)
BF→45.0
※現在は人間総合学群人間文化学類人間関係専攻となっています。
駒沢女子大学人文学部心理学科(A日程)
BF→42.5
※現在は人間総合学群心理学類となっています。
昭和女子大学人間社会学部心理学科(A日程)
50.0→57.5
昭和女子大学グローバル学部ビジネスデザイン学科(A日程)
47.5→57.5
東京家政大学人文学部英語コミュニケーション学科(1期)
40.0→47.5
※現在は1月の試験は統一地区入試となっています。
東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科(1期)
50.0→57.5
※現在は1月の試験は統一地区入試となっています。
結構、衝撃的ではないでしょうか…。
学科によっては偏差値が10以上、上がっている大学もありますね。
そうです、たった3年でここまで難易度が上昇しているんです。
併願スケジュールを組む際に、学校の先生や予備校講師が3年前の感覚で受験校を提案したらと思うと怖いですよね。
新入試を迎える高校生も、最新のデータを確認しながら信頼のおける人に受験校を相談することが大切と言えます。