ここ数年で首都圏大学のキャンパス再編は加速しており、多くの大学が郊外から都市部にキャンパス移転をおこないました。
これにより通学の利便性が高まり、志願者増加に繋がった例も多いです。
中でも東洋大学は頻繁にキャンパス改革や新設学部の設置をおこなっており、2019年には12万人を超える志願者を集めて今や受験生からの人気は日東駒専でも頭一つ抜けているように感じます。
ポイント 東洋大学のキャンパス改革で志願者増に繋がった事例 2005年に朝霞キャンパス(埼玉)の既存学部(文、経済、経営、法、社会)を全て白山キャンパス(東京)に集約したことで、志願者が増加し話題を集めました。 ※この集約化に伴い、朝霞キャンパスにはライフデザイン学部を新設しました。 2009年には板倉キャンパス(群馬)の国際地域学部を白山第2キャンパス(東京)に移転し、志願者数が4000人から8000人へ倍増しました。 ※白山第2キャンパスは2013年になくなり、国際地域学部は白山キャンパスに移転しています。 そして2017年には国際地域学部を改組し、国際学部と国際観光学部を新設。また、新キャンパスとなる赤羽台キャンパス(東京)に情報連携学部を設置しました。 改革は来年まで続く見通しで、2021年にはライフデザイン学部が赤羽台キャンパス(東京)に移転となる予定です。
では、首都圏の大学のキャンパス再編で移転の多い学部はどんな系統なのか。
それはおそらく、国際系学部だと思います。
今年は東京2020オリンピックも開催されることから、さらに人気に拍車がかかりそうですね。
実際に、2020年4月に新設またはキャンパス移転となる国際系学部を擁する大学を見ていきましょう。
学部・学科新設
[東京] 専修大学 国際コミュニケーション学部 日本語学科/異文化コミュニケーション学科
[神奈川] 神奈川大学 国際日本学部 国際文化交流学科/日本文化学科/歴史民俗学科
[千葉] 麗澤大学 国際学部 国際学科/グローバルビジネス学科
[千葉] 和洋女子大学 国際学部 英語コミュニケーション学科/国際学科
学科新設
[東京] 拓殖大学 外国語学部 国際日本語学科
課程新設
[東京] 芝浦工業大学 工学部 先進国際課程 ※2020年10月開設
首都圏だけでも、今年多くの大学で動きがありますね。
また、来年2021年の各大学国際系学部の動向を見てみると、湘南キャンパスの文教大学国際学部が4月より新キャンパスの東京あだちキャンパスに全学年一斉移転します。
文教大学 所在地:埼玉県越谷市、神奈川県茅ケ崎市 設置学部: 越谷キャンパス…教育学部、人間科学部、文学部 湘南キャンパス…国際学部、経営学部、情報学部、健康栄養学部 文教大学と言えば、歴史ある教育学部を持ち中学校・小学校の教員採用者数は私大の中ではトップと言っても過言ではありません。その他の学部に関して、あまり知られていませんが学部組織としての情報学部は実は文教大学が日本初(1980年)なんです。
2021年に従来の越谷・湘南両キャンパスに加え、東京都足立区に新キャンパスを開設(国際学部、経営学部)することで1都2県にまたがるトリプルキャンパス体制を構築していきます。
今年入学する学生の場合は、1年次のみ湘南キャンパスで学び、2年次以降は東京あだちキャンパスで学ぶこととなります。
これまでの学部の都心回帰による志願者増加を考えると、来年以降文教大学国際学部の志願者数は増えることが見込まれます。
そういった意味では、1年間だけ湘南キャンパスでの学生生活を送ることになりますが、今年の受験は狙い目かもしれませんね。
また、前述した神奈川大学国際日本学部も2021年に新キャンパスのみなとみらいキャンパスへ移転となり、外国語学部含めグローバル系学部を集結させます。
同様に、2022年からは東海大学国際学部が3・4年次のみ東京キャンパス高輪校舎で学ぶこととなります。
※しかし、1・2年次が湘南キャンパスという点は都心に住む受験生からするとネックかもしれません。
東海大学では日本まるごと学び改革実行プロジェクトという全学的な改組改編を構想しています。
さらにその翌年2023年は、東京国際大学で川越キャンパスの収容定員約7000人うち3500人を新キャンパスとなる池袋国際キャンパスへ移転予定(9月)となっています。
※2000人は留学生で構成する計画のようで、サンシャインシティ真隣の造幣局跡地で計画されています。
キャンパス移転による志願者増という点では、おそらくここで見てきた
ココがおすすめ
・文教大学 国際学部 ・神奈川大学 国際日本学部 ・東京国際大学 言語文化学部
あたりは数年後に志願者を大きく伸ばすと思いました。